第1章 目覚め
小屋に戻ると、カイトがニヤリと笑いながら言った。
「次は料理だ。」
私は心の中でワクワクした。狩りや解体ができるようになった後、今度は料理という新しい挑戦が待っている。楽しみだ。
「生きていくには、狩猟や食材調達だけじゃなくて、食事の準備も大事だ。お前らもこれからは自分たちで食べ物を作らなきゃいけないからな。」
カイトの言葉に真剣に頷きながら、私は意気込んで包丁を握りしめた。
「カイト、僕、料理はちょっと苦手だよ…」
パイロが少し不安そうに言う。
「大丈夫だ、お前は器具や食材をうまく使いこなせればいい。」
カイトは笑ってパイロを励ます。
そして、私に向かって不安そうに問いかけた。
「……料理したことあるか?」
「なんで不安そうなの!私だってやればできるよ!」
私は元気よく答えながら、袖をまくり、食材の準備を始めた。
カイトは興味津々に私を見守っている。
「お前にも器用にできることがあったんだな。」
「失礼な!私だって得意なことくらいあるよ!」
顔を赤くして私は包丁を手に取り、サクサクと食材を切り始めた。
カイトは微笑んで、何も言わずに見守っていた。
料理が進む中で、私は手際よく材料を切ったり、火を使ったりするのに夢中になっていた。
「これで完了…と。」
私は料理が完成すると、少し得意げに皿をテーブルに並べた。
「できたよ!ウサギ肉のシチュー!」
満足げに言うと、カイトが皿を見つめる。
カイトは目を見開いて驚いたように言う。
「…本当にできてる…。」
「そんなに驚く?」
「正直、炭が出てくるかと思っていた。」
カイトはニヤリとからかう。
その時、パイロがにこやかに言った。
「ヒツキ!これ、すごくおいしそうな匂いがする!」
「本当に!?」
「将来、いいお嫁さんになるね!」
「お嫁さん!?」
私は赤くなりながら、慌てて反応した。
カイトもクスクスと笑いながら言う。
「確かに料理は上手いが、まだまだ先は長いぞ。」
「もう、カイトまで!」
私は恥ずかしくて、顔を隠しながら言った。
少し照れくさいけれど、どこか嬉しくて、心がふわっと軽くなる気がした。