第6章 即ちそれ、“強豪”なる者たち
●藤堂 天● 〜東京体育館〜
…と言うより、先ほどから少々気になっていたのだが。
私がそんなことをしみじみ思っている横の方で。
私のチームメイトの一人が、相手選手のうちの一人と規格外に盛り上がっている。
そいつは私に、上述した“スキンケアの薀蓄”をはじめ、美容系知識を塗り込んできたやつと同一人物で。
なぜかコミュ力の高さを発揮している紗恵だった。
そして、その相手の方は確か…
試合中、紗恵とマッチアップしていた人だ。
その話に聞き耳を立てると、
?「思ったんだけどユニの色、凄く素敵だよね!」
「そうっスよね?!これでも入部当初は
すっげーダサかったんすよ~」
?「え?じゃあ新しいデザインにしたの?
どこのメーカー?」
「それがなんと…ウチのデザインなんすよ!」
?「えぇ~?!!それフツーに凄くね?!!」
「OGの写真とか見て
居ても立っても居られなくって~。
“じゃあ一層のこと変えちゃう?”みたいな?!」
?「凄ぇ~!!もう一色の方見てみたかったな~」
まぁ…大体こんな感じか。
てかタメ口で大丈夫かよ、相手の人確実に先輩だろ?
つか今さらっと聞いちゃったんだけど、
『紗恵だったのかよ
ユニのデザイン案出したやつ』
誰に言うでもなくボソッと呟いたその後に、「父兄会の誰かかと思ってたのに」って付け加えようとした…
その時、
『ん?』