第3章 逃走と淫紋
ごちゅっ……ごちゅ……ぐちゅぅぅっ……。
子宮口に触手の先端が密着する―――今回はそれだけ収まらなかった。ぐりぐりと子宮口をこじ開けようとしている。
「あ……あ……あっ……」
極太触手が自分の子宮の中に入ってこようとしてる。
そんなことされたら子宮が壊れちゃう。人間の赤ちゃん、産めなくなっちゃう。触手の卵専用子宮になっちゃう。
「人間の赤ちゃ……産めなくなっちゃ……あっ……ひぅうっ……触手の卵専用子宮になっちゃ……」
「それでいいんですよ。人間の子供なんて産まなくていいのです。私が与える卵を私と一緒に育てて、孵化させて、触手の子供を産み落とせばいいのです。だって、琴美さん……気持ちいいのがお好きでしょう?」
白月さんはそう言ってちゅ、と額にキスを落とす。
そ、っか……そうだよね。
自分はもう白月さんのものになってるんだから、他の人のことなんて、人間のことなんて考えなくたっていいんだよね。
「ん、っ……もっとこじ開けて……子宮の中入ってきて……」
子宮をこじ開けて入り込もうとしている触手に向かって言うと、その動きはいっそう激しくなり―――
ぐちっ……ぐりゅっ……ずっちゅん……。
「きゃうっ」
子宮口がこじ開けられ、極太触手が子宮の中に入ってきた。
そしてその直後ぼこっ、ぼこっと質量のある大きなものが子宮の中に入ってきた。
そうか、これだけ大きかったから、こじ開けようとしてたんだ。今までの卵は小さかったから押し付けて、送り込むだけで子宮の中に入ってきてたんだ。
大きな卵は一瞬にして子宮を埋めつくし、お腹は既に妊婦のようにぽっこり膨れていた。
「この触手は精液も注げるんですよ。ふふ……次からはこの触手に犯して産み付けて貰いますか? それとも……もっと太いものをご所望で?」
くすくすと笑いながら白月さんが耳元で囁く。
「もっと太いの……あるの……?」
「ええ、勿論……挿入れたら、本当に琴美さんが壊れる可能性がありますけどね」
その言葉にごくりと喉を鳴らしてしまう。
正直に言うと、気になる―――
でもこの触手以上となると本当に壊れてしまいそうだ。でも、もっと気持ちよくなれるなら……。
「もっと、気持ちよくなれる……?」
自分はそう問いかけていた。