【ヒロアカ】change the truth【R18】
第5章 個性
「いいか、佐倉。お前の個性がまだわからない以上、俺がこれからどうなろうとも、何もしようとするな。自分の身の安全だけを考えるんだ」
冷静を装いながらも、俺の声には緊張が混ざっていた。
「いやです! 私、先生がやられているところなんて、ただ見ていることなんてできません!」
その気持ちは嬉しくもあるが、危険すぎる。迷わず、強い声で返す。
「お前が動いたって迷惑なんだ!!」
言葉がきつくなってしまったのはわかっている。だが、佐倉を危険にさらしたくない――その一心だった。
「わかりました……」
泣きそうな顔で小さく頷く佐倉を見て、胸の奥がきゅっと締め付けられる。
「いい子だ」
そう言いながら、俺は佐倉の頭に手を伸ばしてそっと撫でた。その瞬間、佐倉の顔が一気に赤く染まり、目に涙を溜めて俺を見上げる。
この緊迫した状況にもかかわらず、佐倉のその表情に、思わず目を奪われた。鼓動が激しくなり、こいつを今すぐ抱きしめたくなるような衝動に駆られる。
(いや、今は俺のやるべきことをするんだ)