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【ヒロアカ】change the truth【R18】

第5章 個性


校長室へ入り、礼儀もそこそこに校長へ報告をする。

「校門の前で立ち尽くしていましたが、どうやら記憶がないらしいです」

椅子から軽やかに降りてトコトコと歩み寄ってきた校長は、俺を上目づかいで見上げながら相槌を打つ。

「ほう、なるほどね」

その声音からは、「普段のおまえなら絶対にしないだろうに」という、どこかくすぐったい好奇心が感じられた。実際、俺らしくもない行動だと自覚している。

「とりあえず、この子の身元や状況を調べる必要がある。ただ、今はそれが難しいなら――」

校長が言葉を切る。おそらく、どこか別の誰かに預けるつもりなのだろう。――それを聞いた瞬間、なぜか胸がざわめき、自然と口を挟んでしまう。

「当面、彼女は俺の監督下に置くべきです。校内で行動させる場合も、俺が個性を抑えられる位置にいる方が安全でしょう」

言葉にしてしまってから、どこかこそばゆい感覚に襲われる。こんなに強い意見を押し出すだなんて、明らかに俺らしくない。校長もそれを察したのか、小さく目を細め、口元をわずかに吊り上げてみせる。

「それがいいだろうね。では、彼女の生活のことはひとまず相澤先生に任せるとしよう」

まるで「面白いものが見られそうだ」と言わんばかりの表情の校長に軽く頭を下げ、俺は彼女の方へ目を戻す。

自分の胸のざわつきが何を意味しているのかは、まだわからなかった。
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