【ヒロアカ】change the truth【R18】
第5章 個性
「おい!しっかりしろ!」
相澤先生の声がかすかに耳に届くけれど、呼吸が乱れて空気がうまく吸えない。肺が締め付けられるように苦しくなる。
「俺の目を見ろ!!」
鋭い声が響いたが、涙で視界がぼやけて先生の目をはっきりと見ることができない。嗚咽が喉をふさぎ、痛みに似た苦しさが全身を包み込んでいく。
混乱と動揺の中、意識が再び遠のいていくのを感じながら、私は最後の力を振り絞って相澤先生の名を呼ぼうとしたーーその時相澤先生は私の後頭部を無理やり上げさせ
「……んっ…」
相澤先生の顔が近づいたと思ったら唇に何かが当たる。
「っぁ……」
口の中に柔らかくて温かいものが割り込んでくる。行き場を無くした私の舌を絡められていく。
相澤先生と視線が重なった瞬間、それまで私の中で暴れ回っていた苦しさが、不思議と和らいでいくのを感じた。
胸を締め付けていた焦燥感が解きほぐされ、乱れていた呼吸が、少しずつ落ち着いていく。
(ーーもしかして、個性を使ってくれたのかな......)
そんな考えが頭をよぎり、意識がまた遠のいていくのを感じる。崩れ落ちるように視界が暗くなり、先生の姿がぼんやりと揺らめいて消えていった。最後に目に焼きついたのは、包帯の下から覗く相澤先生の真剣な瞳だった。