第10章 お花見
「もー。日本とイタリアじゃ時間が真逆なんだから電話とか、できないじゃん、、」
「時差のことすっかり忘れてたわ!」
ディーノはハハハと笑う。
「ま!いつでも電話してこい!ぜってー起きてやるから!」
ディーノは永茉の頭を撫でながら言った。
「約束だよ!絶対!破ったら死ぬ気弾千発だよ!」
「おい、誰だお前にそんなこと教えたの。」
「リボーンが教えてくれた!!」
「リボーンの言うことばっか間に受けんな!忘れなさい!」
お兄ちゃんを通り越してもはや母さんである。
「うぉ!やべ!急げ永茉!」
「今度は何!?」
「今日ツナたちから花見に誘われてんだ!それも言おうと思ってたんだよ!」
「そんな大事な話先に言ってよ!」
「もう一つも重要だっただろ!?」
「そうだけど優先順位があるでしょ!女の子は準備に時間かかるんだからー!ロマーリオーー!!髪といてーー!」
永茉はロマーリオを使って用意を始めた。
「あっ!ディーノさん!永茉さん!」
「おー!」
「みんな待たせてごめんねー!ディーノが出るギリギリになってお花見行くって言うから。」
「何!おい跳ね馬!余裕持って言っとけよ!」
「永茉にも同じこと言われたわ!」
ハハっと笑うディーノ。
「いーじゃねーか!オレらも今来ただろ!」
「そ、そーだよ獄寺くん!」
「じゅ、10代目がそうおっしゃるなら、、」
「ほんとごめんね。殴るならディーノを殴ってよね!」
「おい!!」
「と、とりあえず行きましょう!」
5人はお花見スポットを目指した。
「お!」
「わあ!すごーい!!」
目的地の公園の桜は全て満開になっていた。
「これが桜!!綺麗!!」
「これはすげーな。」
「ラッキー!一番乗りだ!」
「ここは立ち入り禁止だ。」
「「「!?」」」
学ランを着た男が現れた。
「この桜並木一帯の花見場所は全て占領済みだ。」
「あぁ?」
「えー!ずるい!」
「そうだぜ。私有地じゃねーんだしさー。」
「誰も話しあおうなんて言っちゃいねーんだよ。出てかねーとシバくぞ。」
そう言って男は手をボキボキと鳴らす。