第7章 入院先では音を消せ
「、、では、私はこれで。」
病室を一方的に変えられたツナは例の看護師に案内され挙句の果てに最後まで案内せず、部屋のドアの前で帰ってしまった。
「なにあの看護師。病院も病院でなってないわね。お局気取りかしら。今どきそんなの流行らないと思うけど。上も上なら下も下ね。」
永茉は色んなことにイライラしていた。
「ま、まあでも、して貰えるだけ有難いですよ、、」
「病院なんていくらでもあるわ。次からはここはやめたほうがいいね。さっさとこんな病院退院するために早く治そ、ツナくん。」
「は、はい。そうですね。で、でもある患者のご好意ってなんでしょうね、、」
「安心して。変なやつだったら叩きのめすから。」
そんな物騒なことを笑顔で言う永茉。
「とりあえず入ろうか。ツナくん気をつけて入ってね。」
「は、はい!」
「失礼しまーす。」
永茉が病室の扉を開けた。
「やあ。雪月永茉。また会ったね。」
そこには並盛中学校風紀委員長雲雀恭弥がいた。
「ひ、雲雀さん!!?」
「雲雀くん!!」
「え!永茉さん雲雀さんを知ってるんですか!?」
2人が知り合いだったことに気づいたツナが
「日本に来た日に会ったの。」
永茉はサラっと答えた。
「え!!そうなんですか!?て、てか雲雀さんはなぜ病院に!!?」
「カゼを拗らせてね。退屈しのぎにゲームをしてたんだが、みんな弱くて、、」
そういう雲雀の足元には患者が何人か転がっていた。
「何があったのー!!」
「相部屋になった人にはゲームに参加してもらってるんだよ。ルールは簡単だ。僕が寝ている間に物音をたてたら
咬み殺す。」
なんて物騒なゲームだ。と、永茉は呆れていた。
(この部屋無理!!ここにいるんだったら家の方がマシだ!!)
「あ、あの僕!もうすっかり良くなったんで退院します!!」
「え!ツナくん!?」
ツナは雲雀から逃げるように後退る。
「ダメだよ。医師の許可がなくちゃ。」
いきなり現れた男にツナの心臓は止まりかけた。
「やあ、医院長。」
その男は医院長だったらしい。