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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第26章 事変









駅へ向かう道の途中、眩しい太陽が青い空を照らしていて。
その景色がすごく綺麗で、二人で足を止めて眺めた。

「綺麗だね」
「うん、綺麗」

そんな会話をして。
また歩き始めた。

笑っていたと思う、あの時。
野薔薇ちゃんは私の隣で。
私は彼女の顔を見る事もできなかったし、俯いていた顔を上げることもできなかった。
私は少し泣いていたから。
泣いていることがバレないように、小さく鼻を啜って涙を拭った。
気付かれていないと思う。
野薔薇ちゃんは綺麗な青空に目を奪われていたから。

駅についた野薔薇ちゃんは券売機で降車する駅のボタンを押して切符を買った。
私もまた券売機で切符を買う。
一番端の一番高い町の切符ではなく、券売機の中で一番安い切符、入場券を購入し、大事にポケットにしまった。
すぐに使うと言うのに、なぜだか大切にしなきゃって思ったんだ。

大きな荷物をガタガタと音を鳴らしながら改札をくぐる野薔薇ちゃん。
すんなりと改札を抜ける私。
たったこれだけの違いで、胸が締め付けられる程に寂しい。

無人駅のこの駅に電車がゆっくりとやってくる。
2両編成のワンマン電車。
ブレーキをかけた時のキイイイイッて金属音が擦れる高くてうるさい音はずっと昔から苦手で嫌いだったけど、今はもっと嫌いだ。
電車が来なければ野薔薇ちゃんは旅立つこともないのに、いつもと変わらずに時間通りにやってきてうるさい音を奏でるんだ。
嫌いだ、嫌い。





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