第3章 第一章「任務フォーア・シュピール」
あ~気持ちよかったー。グレフェルちゃんとの久しぶりのトークも楽しかったなぁ。
「グレフェル、メルじょう! こっちに」
「はい! 兄さま! 行くよメルじょう」
グレフェルちゃんはヘンゼル君を見つけると一目散に走って行ってしまった。ホント足早いよねグレフェルちゃん。お兄さんであるヘンゼル君はもっと早いんだけど。
「じゃあ、報告始めようか。メルじょうの魔法少年ギルドの方はどうだった?」
「ん~意外と普通だったよ。結構仲良くやっていけそうかも。千尋はともかく薫までとけこんでいたからね」
「へー。じゃあ、トラブルとかは無かったんだね」
「あー……いや、一つ」
これは出来る限り言いたくなかったんだけど仕方ないよね?
「ばれました!」
「……何が?」
「まさか女ってことがばれた言わないよね?」
2人とも笑顔が恐ろしく怖いです。この二人は7TMSの中でも性格悪い方なんだよね。実は。とても悪戯好きで馬鹿にされても笑顔でいるけど、注意した方が良いのです。後に何かすごい悪い事が起きますから……。それはドジっ子の薫が一番身にしみて知っているだろうけど。
「すいません……そのまさかです」
「「へー」」
その目辞めて下さいぃぃぃぃいいい! 御免なさい僕が悪ううございますたぁぁああ!
「まぁ、今回は見逃してあげる」
「え?」
何ですと!? これは薫が何もドジらない日(今までにドジらなかった日など存在しません)くらいに珍しいです!
「それより、香乃の事で相談に乗ってほしいんだよね」
「あ、うん良いよ」
よかった! 助かりました。ある意味香乃姉さんに感謝です!
「あ、あとチョコレートアイス二個」
「……はい」
助かって無かった。