第3章 第一章「任務フォーア・シュピール」
情報交換の前にとりあえずお風呂です! 銭湯のお風呂って大きくて結構熱いんだよね。熱いのは苦手だけど長く入っちゃう方。でも、今回は早めに上がらないと情報交換できないし、何より遅く帰って疑われたら大変だからね。
「ふぃ~」
気持ちいいですねー。ついつい声を漏らしてしまいます。
「相変わらずだね。メルじょうはー」
「あれ? グレフェルちゃんに見えるんだけど……」
「妾はグレフェルだぞ。何を言ってるんだい」
気がつけば隣にはヘンゼル君の妹グレフェルちゃんがいました。相変わらずちっちゃいなー。怒られるから言わないけど。
「そっちも相変わらずちぐはぐだねー」
「何がだい」
「口調と一人称が」
「仕方ないだろう。妾は昔からそうし付けられてきたのだから」
グレフェルちゃんたちの家、ブレッティー家は昔からある財閥だそうです。そこで偉い口調=一人称は妾。だったグレフェルちゃんはアタシから妾に変えたらしい。そしてちょうど探偵に憧れていたから探偵っぽい口調になっちゃったらしいよ。
「ていうか何でグレフェルちゃんまで」
「兄様と一緒が良かったからさ」
「うん予想道理だよ」
何で此処まで仲が良いんだろうね。千尋と薫も見習ってほしいよ。
「そっちはどうだい? こっちは早速香乃が喧嘩した」
「うわ、香乃姉さんと喧嘩しちゃうなんて大変じゃん! けが人出無かった?」
「出たよ。10人ほど」
「そんなに!?」
聞いてるとこっちのケーキ大戦なんて本当にくだらない感じがしてきた。