第1章 Ⅰ*エルヴィン・スミス
太腿から腰へ両腕を差し込まれて、身じろぎさえ許されないほどに下半身が固定された。
太腿から足の付け根をねっとりと舐め上げ、秘部を掠め、食むように全体を口に含んだ。
舌を捻じ入れられて、唇は固くなる芯を刺激する。
身を震わせ瞳には涙が滲み、早くも迫りくる大きな快感を思い出す。
知り尽くした彼女の身体はあの頃と変わらず、手に取るように反応を見せた。
まるでエルヴィンの意のままに応えるように。
「一度楽になるといい…」
その言葉を皮切りに指が一本浅瀬を玩び、熱がこもり固くなる芯を舌の腹が包みこんだ。
優しく擦れば彼女は嬌声を上げ呆気なく達する。
余韻に浸る間もなく与えられる快感に、太腿はエルヴィンの頭を押さえつけながら、上体は弓形に反った。
とまらない快感に身体を痙攣させるをよそに、浅瀬を玩んでいた指はいつしか二本になって潤んだ中をかき回していた。
充分に解れた事を確認すると、腰に巻かれたバスタオルが外されて、先端が発達し血管が浮いた脈動を感じさせるエルヴィン自身が顕になる。
が記憶しているものよりも、幾分か猛って目に映る。
『エ、エルヴィン!!それは、無理!』
「ゆっくり挿入る…から…」
の意思を尊重できるほど、いまのエルヴィンに余裕はなかった。