第5章 B級ランク戦ROUND4
ランク戦当日、開始時間になるまで装備の確認を作戦室で行う。
『コアラ、グラスホッパー入れた?』
小荒井「入れた入れた!………入れましたよね摩子さん?!」
人見「安心してちゃんと入ってるわよ」
先日の作戦会議でどうしてもMAPを弄りたいコアラの強い推薦により、天候をいじって雪を降らせることになった。ちゃんと考えた結果だからまあ大丈夫だろう。
((そういえば今日の解説、風間さんだっけ……情けないところ見せないように頑張らないとな))
東「そろそろ時間だ。頑張ろう皆」
東さんの言葉を聞き、MAPへの転送が始まる。今回選んだMAPは「市街地B」で天候は「雪」だ。レーダー位置を見れば私はMAPの西側に飛ばされ、3人と合流するには少し骨が折れる。雪だしね。
3人が合流する旨の無線を聞きつつレーダーに映る人物を確認していく。
『私の南側に影浦先輩、北に二宮さん、東に辻先輩が居るので7番には行けないかもです』
((最悪、囲まれたくない人達に囲まれてるし…))
東「了解。合流は出来そうなときで大丈夫だ。こっちは任せてくれ」
『分かりました』
辻先輩が更に東に移動するのに合わせて、じわじわと7番側に寄っていく。そうすれば頭上を砲撃が飛んでいくのが見えた。
『砲撃飛んでいきます。恐らく北添先輩の炸裂弾です』
小荒井「ひぃ〜」
奥寺「いつもの適当炸裂弾なら俺たちのところにはまだ来ないはずだ」
砲撃が飛んできた方を確認すれば、二宮さんの近くで、二宮さんもそちらに向かうのか西側に進み始める。
『二宮さんが押さえに行ったのでしばらく砲撃は無いかもしれないです』
東「分かった。だが早めに三雲を押さえに行こう。空閑と合流されたら話が変わるからな。空閑は観測したか?」
『はい。現在影浦先輩と戦闘中です。後そちらに辻先輩が向かいました』
東「なら暫くはこっちに来れないだろう。俺も狙撃地点に着いたから何時でも戦闘開始していいぞ」
小荒井「了解!こっちも三雲と犬飼先輩見つけたんで奥寺と突入します!」
『気をつけて、辻先輩すぐ近くにいるから』
奥寺「了解!」
そんな無線を聞きながらスコープで周りの様子を確認する。私の位置じゃ壁抜き狙撃するには遠すぎるし。