第17章 day13 ホークス
長かった夜が明けて
いつの間にか眠ってしまっていた私はアラームの音で目が覚めた
気付けば隣に相澤先生の姿はなくて
横にはメモと水の入ったペットボトルが置いてあった
「無理させて悪かった。でも昨日話した事は何一つ忘れるなよ。じゃあ、行ってくる。今日も無理せずに」
朝から呼び出しでもあったのか
走り書きのような文字から急いでいた様子が窺える
『さぁ‥私も頑張ろ!』
のそりとベッドから這い出てシャワーを浴びる
今日の予定は学校の後に雑誌の撮影が入っていた
仲良しのカメラマンさんで
楽しくおしゃべりしていたから何の撮影かは実はあんまり覚えてなかったりする
『お疲れ様です!!本日は宜しくお願いします!』
「ちゃん!いらっしゃい!ヘアメイクが終わったら衣装渡すから先に行ってきて〜!」
『はいっ!では、また!』
そのままヘアメイクをしてもらってお着替えをする為に更衣室の方へ向かうと
カメラマンさんの奥に見覚えのある姿
『ホークスさんっ?!』
「お疲れっす」
ひらひらと手を振っていつもの調子で笑うホークスさんはバスローブを着ている
『ホークスさんも何かの撮影ですか?』
「それがね〜今日の相手役なの!だからちゃんもこれ!着替えてきてちょーだい?」
そう言って手渡されたのは下着だけだった
『えっ‥あの‥‥お洋服は‥?』
「今日は下着のさ、つ、え、い!!」
『‥‥えっ?!』
「じゃあ着替えたらここに集合ね!最高に可愛くてセクシーな写真撮るから楽しみにしてて!」
仲良しのカメラマンさんに背中をぐいぐいと押されて控え室の中に入るとバスローブが用意されていた
『下着‥‥どうしよ‥‥』
あの日はケーキを食べて
お話が盛り上がって
でも確かに
よく思い出したらそんな事を言っていたような気もする
『ど‥どうしよっ‥‥薔薇‥隠れるかな‥』
私がこの個性にかかっている事は一部の人しか知らされていないし
もちろん知られる訳にもいかない
身につけていたものを全て脱ぎ捨てて
恐る恐る手渡された下着を身につけて
鏡に映る姿を見てホッと息を吐く
ギリギリ胸元の薔薇は見えなかった