第13章 12
「ねぇ快斗って高いところ好きなの?」
「ぇ?あぁ、まぁ好きかな?」
こんな会話をしているのは今いる場所が夜景見ようと言われて連れてこられたのが大きなタワービルの屋上だったから
「快斗は慣れてるかもだけどさ、ちょっと怖いんだけど」
ちょっと震える私をそっと包み込む快斗
「だーいじょうぶだって。俺に捕まってろよ」
そう言う快斗が背後から包み込んでくれてだんだん安心して綺麗な夜景を堪能出来るようになった
「この景色は俺と付き合ってる奴の特権だぜ?」
そう言って笑う快斗を見上げてほっぺにチュッとキスした
「そうだね!ありがとう快斗」
ニコッと微笑みかけると今度は快斗から啄むようなキスをされて少し体の力が抜けてしまう
最近の快斗はスキンシップが少々多めで
だんだん体がもっと欲しいって疼いてくのがわかった
「今夜はまだ暫く一緒にいたいんだけど。連れ去ってもいいか?」
快斗の言葉なのに内容はキッド風で
もう既にちょっと火照ってしまった体をギュッと快斗の体に回して無言で頷いた
「フッ。それじゃあそのまま帰るか!」
[そのまま?]そう疑問に思った時には既に遅くて
快斗は私を抱えビルから飛び降りていた
「へっ?!待って!快斗!!」
「ハハハッ。大丈夫だろ?一回やってんだから」
いつのまにかキッド衣装になっていてハングライダーで家を目指す快斗にちょっとムッとした顔をする
「でも、飛ぶぞ!くらい言ってくれなきゃ」
(わりぃーわりぃー)と笑いながら言う快斗はおそらく全く反省はしていない
ギュッと快斗を抱きしめながら夜の飛行を楽しみそっと快斗の家のベランダに下ろされた