第9章 9
あれから快斗には会っていない
備品のあれこれはジーちゃんに頼んであるし、バイトも予告日はお店を休むことにしたみたいで
本当はそれでもお店に行って緊急事態に備えて待機していたかったけど、会ってはいけない気がして
快斗は今どんな気持ち?
私はあのカードを何度も確認しては胸の高鳴りが止まらないよ
それと同時に青子が過ってしまって
自分の気持ちがわからなくなる
「ゆりー!今日ランチしよ!」
そう言って休みの日に家に訪ねてきたのは青子だった
「ねぇ、ゆり。やっぱり快斗と何かあった?」
ランチのサンドイッチの最後の一口を飲み込んだ時に言われた
「……なにか言ってた?」
「なにも言ってないけど、、、でも2人とも変わっちゃったなって」
青子の言ってる意味が理解できなくて首を傾げた
「今まではただの幼馴染だったけど、2人ともなんかそんな感じじゃなくなって。なんていうのかな。…これが大人になっていくって事なのかな?」
「…………そうなのかもね。」
笑って誤魔化すには無理があって
ねぇ、青子は快斗のことどう思ってるの?
聞きたいけど聞きたくない
「青子はね、ゆりも快斗も大事な幼馴染だから!いつでも力になるよ!」
両手を握りしめてそう言うのでありがとうと貼り付けた笑顔を見せた