第42章 33
文化祭当日
青子から連絡がきて作業着のまま急いで校門へ向かう
「お待たせ!!ごめんね?待たせちゃった!まだ展示品動かしてて」
走って息を切らせながらそう言うと皆んな気にしてない様子
「ねぇねぇ!!この[お化け屋敷研究会]って何?めちゃくちゃ気になんだけど!!」
今日来てくれたのは以前海に一緒に行ったメンバーで
案内を広げてワクワクしながら質問してくる
「あー!これね。全国のお化け屋敷を回ってるみたい。私もあんまり詳しくはないんだけど。なんか今回は外国製みたい?モデルハンティングのテーマに準えてるのかな?」
「そのモデルハンティングはいつ見れるの?」
「最後の方だよ!今衣装科の人達が血眼になって学校中にいるモデル候補を探してるところだから」
苦笑いでそう答えると快斗がピクッと反応した
「とにかく一旦私の展示エリア来る?ちょっと人も落ち着いてるから」
展示エリアは見るだけなので他の体験型よりかは落ち着いているので皆んなを案内した
展示エリア
ガラガラガラ
「お待たせー!もう終わりそう?」
中に入りながらそう聞くと光くんが的確に指示を出して終わりに差し掛かっているところだった
「ちょうどもう終わるよ!……あ、どうも初めまして。西山光です」
爽やかに挨拶する光くん
そういえば快斗って一度会ったよね?
そんな事を思って快斗を見ると
いつもの真顔、所謂ポーカーフェイスだった
これは多分
ちょー不機嫌なやつだ
「あ、快斗くん。どうも」
とっくに私の事は過去になってる光くんは快斗にも分け隔てなく接するが快斗は(ども。)とだけ言ってそっぽを向いてしまうので苦笑いする光くん
「ゆりちゃんは妹みたいなものだからこれからも仲良くしてあげてね」
快斗の態度を気にしないようにそう言う光くんにみんなは笑顔で対応する
「あ、そろそろ俺本業戻るね。明日また回収手伝うから」
「ありがとう光くん」
ニコッと笑顔で返すと快斗の眉間が少し寄った気がした