第39章 31
快斗はボーっとしている私の髪を乾かしてくれている
「そういえばよぉー」
ドライヤーに負けないように大きな声を出す快斗
「毛利蘭と工藤新一って。あいつら付き合ってるらしいぜ」
そんな事言うもんだから思わず振り返る
「あ!おい!まだ終わってねーよ」
ドライヤーを持ちながら私の背後に回る快斗
「あれ?!……なんかもどかしい感じじゃなかったっけ?」
「だと思ったんだけどよー。いつの間にか」
「え?……ところでなんでわかったの?もしかして!!」
また振り返って快斗の唇を触る
「しちゃった?」
「は?!…いや!ちげーって!何かナイトプール誘われて手握られてよ」
(んで、付き合ってるのに恥ずかしがんなって)
そこまで言って快斗は私の顔色を伺っている
快斗の両手を握ってキスする
「これで消毒♪」
ほっ。と胸を撫で下ろす快斗
「怒ると思った?」
「あ、あぁ。」
そんな快斗が愛おしくてギュッと抱きしめる
「快斗からじゃないし。……でもほんとはちょっとやきもち妬いてるけど」
「バーロォ////…可愛すぎんだろ//」
そう言って抱えられベッドにゆっくり降ろされる
「さっき、おれ不完全燃焼だったから」
やっぱり
ちょっと苦笑いを浮かべると快斗はフッ。と笑い目の奥は相変わらずギラギラしていた
「もうちょっと付き合って」
そう言って
全然ちょっととは言えないくらいに愛される事になった
「んじゃ、俺部屋戻んな。あの探偵と同室だからよ」
面倒そうにそう言う快斗をもう少しの力しか残ってない指を動かして快斗の手を握ると、(どうした?)と目線を合わせてしゃがむ快斗
「…………ぶ、だよ、」
「え?」
快斗を優しく抱きしめる
「大丈夫だからね?何があっても」
そう
伝えたかった
このまま事件が解決できなくて
怪盗キッドが殺人犯と言われても
私だけでも快斗のそばにいたい
「…どんな結果でも。快斗のそばにずっといるよ………結婚。してくれるんでしょ?」
「ゆり………おめぇ」
ギュッと抱きしめ返される
「待ってろよ
この怪盗キッド様を本気にさせたらどうなるかってわからせねーとな」