第39章 31
〜♪〜♪〜♪
スマホの着信音がしてそのまま浸かりながら出る
「今部屋?」
「うん。お風呂入ってるよ」
(部屋に行って良いか)と言う快斗
(いいよ)と言うと部屋の鍵がガチャっと開いた音がして
そのままお風呂場の扉も鍵が閉まっているはずなのに難なく開いた
こんなとこで泥棒の知識を使う彼は違う顔の変装をしていた
「あれ?…それ」
「あぁ、誰でもねー顔の予備マスク大分助かってる」
そう言ってべりっと剥がして脱衣所に置く
「快斗も入るー?」
「え///いや、待ってるよ」
顔を赤くしてそう言う快斗に思わず笑ってしまう
「今扉開けた時まじまじと見たくせに」
(ヘンタイ)と続ける
「うるへぇー///」
そっぽを向いてしまう快斗
「ねぇ、快斗?」
「んあ?///」
「早く入ってよぉ」
縁に肘をつきながらそう言う
「おまっ///またからかってんだろ」
「ちょっとだけね?……でも、目の前にいるのに触れられないの嫌」
口を尖らせてそう言うといつの間にか服を脱いでいる快斗がいた
簡単にシャワーを浴びて浴槽につかり、背後から抱きしめられる
「オメェ、今日マーライオンのとこいたろ」
「たまたま、ね?」
「ナンパされてたろ」
一瞬固まる私
「へ?……いや、でも快斗が教えてくれた通りにしたよ?」
「はぁぁぁ。日本以外でもか」
なんだかよくわからないため息をつく快斗
「母さんからさっき連絡あって」
「うん」
「シンガポールでも魅力は健在、放っておくと盗まれるぞって」
「なにそれww」
クスクスと笑ってる私を見てジト目をする快斗
「マジでやばかったらアレやんだぞ」
そう言って私の手を持ち人差し指を触る