第38章 30
その後近くの公園を2人で分かれて散歩中
「ねぇ。快斗?」
「んあ?」
「今日はありがとうね。すっごく楽しいよ」
最初は2人きりじゃないのかーとか思っていたけど
「ママとパパの幸せそうな顔見れて。私も幸せ」
「俺にとってあの2人が理想なんだよなー」
アイスコーヒーをチューチュー飲みながらそう言う快斗
「私もだよ。ちょっと度が過ぎるところ多々あるけど」
思い出し笑いをすると快斗も同じく笑っていた
大好きな人が
そう言ってくれて本当に嬉しい
「そういえば……今日快斗なんか緊張してる?」
歩きながらそう言うとちょっと視線をそらし頬を掻く仕草をする
「もしかして、、、」
ギクっと肩を弾ませる快斗
「パパもいるから?快斗、パパにまた怒られたりした?」
快斗は度々パパに愛する女性に対しての講義?みたいなことと、快斗のセクハラについての説教みたいな事が始まるのだ
「え!、、あーまぁ、そんなとこ」
(へぇー)と返して快斗の持ってるアイスコーヒーをそっと手に取り飲む
その横で軽く快斗はため息をついていた
そんなに何言われたのよ。と思ったが快斗はそれくらいで充分だろうとも納得した
「えっ?!ディナーって!!クルーズディナーだったの?!」
目の前にクルーズ船がデデーン!!と登場して思わず快斗を見ると、(ほら、早く中入んぞ!)と手を引かれた
「パパ♡最高のデートね♡快斗くんと計画してくれたんでしょ?」
美味しい食事を頬張りながらそう言うママに私はびっくりした
「え?!2人で計画してたの?」
「まぁ、な?」
照れくさそうに言う快斗
「だーって!あの公園ママとパパの初めてデートしたところだもの!すぐにわかっちゃったわ♪」
(嬉しい♡大好き♡)とパパの手を握るママに(僕もだよ)と握り返し自分たちの世界に入る2人
いつもは、またはじまったなぁって思うけど
今日は特別な空間だからか、なんだか微笑ましくて
そんな事を思ってふと快斗に目を移すとすぐに目が合い
「ん?」
「なんでもない////」
視線が甘くて思わず赤くなる