第3章 3
「快斗、大丈夫だから。ね?だから離して」
そう言うがびくともしない
「前にも言ったろ?オメェの大丈夫は1番信用できないって」
更に抱きしめる力を強くされる
体は手加減してくれてるのか痛くないけど
心が苦しくて思わずポロっと一粒涙を流してしまう
「快斗、、、本当に。お願い、これ以上はダメなの」
「泣けよ、ゆりはどうせ俺の前でしか泣けないだろ?」
優しく後頭部を撫でられて余計に涙が溢れる
そんなこと言われたらもう我慢出来なくて
貯めていた涙が一気にどんどん溢れ落ちる
みんなと一緒の学校に行く選択肢があったにも関わらず私は別の道をあえて進もうとしてる
すごく寂しいけどこれは絶対やらなければならないと前世の記憶を鮮明に思い出してから思ってた
だって邪魔しちゃいけない
大切な幼馴染の為に
何もかもぐちゃぐちゃな気持ちを吐き出してしまいたいけどそんな事は出来なくて
快斗にしがみつきながら明日の目のむくみなんか気にせず泣いていた