第30章 24
翌日
私は今
どうしても早く会いたくて
江古田高の門の前にいる
門を出ていく生徒たちが物珍しそうに私を見ていてそわそわとしてしまう
「あれぇ?ゆりちゃん?」
そう言って声をかけて来たのは恵子ちゃんだった
「あ!恵子ちゃん!!」
助かった!と言わんばかりにそう言う
「もしかして青子と待ち合わせ?もうすぐ来るよ!」
「いや、ちが「あれー?!ゆり?どうしたの?」」
言い終わる前に青子に声をかけられた
「あれ、青子と待ち合わせじゃなかったの?」
「え?そんな約束してたかなぁ?」
うーん。と考えこむ青子
「してない!してない!今日は、、その///」
そこまで言うとすぐに察した青子
「あ!そうだよね!そういうこと♪もうすぐ来るんじゃないかな?」
フフフッ。と笑ってそう言う青子に頷いていると、ずっと待っていた人が遠くから歩いてくるのが見えた
快斗は私を見つけると目を見開いてびっくりしてる
そうだよね
いつもは逆だしこんな事したの初めて
すぐに走って来て両肩を掴まれる、が、その手は優しくて
「おい?!どうした?なんかあったか?!」
ものすごく心配された
「違うの………あのね?、、ちょっと早く会いたくて////」
最後の方は小さくなってしまった
こんなに困らせる様なことをしているのは人生で初めてで
顔が熱くて死にそう
快斗も同じく赤かったけど目の奥がギラっといつも2人で居る時にかわりかけていた
「えっ?!待って?!2人って付き合ってるの?」
そうすっとんきょうな声をあげる恵子ちゃんにハッとなる
そうだ////
ここ江古田高の前
青子をチラッと見ると心なしか顔が赤くなっている
「ごめんなさいっ///どうしよう//快斗困るよね?ほんとに、、ひゃっ///」
言い終わらない内に腕の中に引き寄せられる
「おい!見んじゃねーよ!!」
チラチラ見ている生徒数人にそう言う快斗
「青子も恵子も。ゆりの顔見てんじゃねーよ」
「……アハハッ♪もう快斗ったら!相変わらずゆり溺愛なんだから!もう行こっ!恵子」
そう言ってパニックになっている恵子ちゃんを引きずっていった