第30章 24
一応いつもの様に本を手に取るが内容は全然入ってこなくて
暫く窓の外を眺めていると控えめにノック音がした
「ママだけど、、入ってもいいかな?」
優しく言うママ
扉を開けると可愛いカップケーキと紅茶を持っていた
「いつもシャワー浴びた後ティーセット持って行くでしょ?それと今日は特別に錦座で買って来たカップケーキ……あ、パパには内緒よ?」
(たまにはね?)とウインクしながらテーブルに置く
「ママも一緒にどう?」
優しさが嬉しくてそう言うと
「やった♪実はゆりと秘密の女子会したかったのよ!すぐカップ持ってくるから待っててね」と言ってパタパタ走って行った
「ねぇ、ママはさ。もしパパが仕事でどうしても遠い場所に行かないといけないってなったらどうする?」
ママと暫くは他愛のない話をしていたがやっぱり聞いてもらいたくなってしまった
「そうね、、、1人の女性として。なら何がなんでも着いて行くわ!大好きだから。……でも大人になると難しいところもあるわね。今のこの家はどうするの?とかゆりは?とかその他もね。」
「そうだよね……私の選択。間違ってたかなって」
そう言ってぽつぽつ快斗のラスベガスについて話していくと優しく頭を撫でられる
「ほんとわからないわ」
「……なにが?」
「フフッ。あなたがなんでこんなにも大人なのかってことよ。………そうね。正直に言うとゆりが快斗くんに伝えた言葉は正解だと思う。だってそうでしょ?ゆりは快斗くんの未来を応援したくてそう言ったのよね?」
コクンと頷く