第30章 24
「け、結婚って!……俺達まだ高校生だぜ?」
「なーに言ってんの快斗!一年はあっという間。5年もあっという間よ〜?そんな悠長なこと言ってたら知らないうちに取られちゃうわよ!こんな美人さん」
(ね?)と今度は私にだけ視線を向けるのでもっと赤くなってしまう
「うぅぅ////千影ママ///あんまり見ないで//」
「はぁ♡可愛い♡…私がもらっちゃおうかしら♪ねぇ、ゆりちゃん。留学って形で次は私に着いてこないー?快斗なんかには勿体無いわ」
そう言う千影ママにジト目で睨む快斗
「母さん!!」
「…はいはい!わかってるわよ?………でも考えてみなさいよね?ラスベガス」
そう言ってニコッと笑う千影ママ
夜ご飯を食べた後快斗は私の家の前まで一緒に着いて来てくれた
「なんか悪かったな。母さんが長いこと引き止めてたみたいで」
「そんなことないよ?久しぶりに会って話せて嬉しかった」
「……さっきの話さ」
そう言ってどう言ったらいいかわからないと言う顔をする快斗
多分ラスベガスの話かな?
「快斗?ちゃんと自分で決めてね。私の事は抜きで」
「へ?」
「だって快斗の人生でしょ?快斗の1番だと思う選択をしてほしいの。それで決めた先に私が側にいられたら嬉しいなって」
ニコッと笑いながら快斗の両手を優しく包み込んだ
そして背伸びをして唇にチュッとキスして返事は聞かずに(バイバイ)と手を振って家の中に入る
「ただいま…」
「おかえり〜!…なんかあった?」
すぐに私の雰囲気が違うことに気付くママ
「うん、大丈夫だよ。ちょっと考えることあって」
ニコッと笑って言う
「…そう」
困ったような顔をしてそう言うママを残してシャワーを浴びてすぐに自室に行く