第30章 24
ガチャ
「千影ママー?ママが会いたいって言うから連れて来ましたよ」
玄関からそう叫ぶとパタパタと千影ママは走って来た
「千影さんお帰りなさい!無事に帰国できてよかったわぁ!お土産ありがとうね!」
「いいのよぉ!それより快斗がゆりちゃんしょっ中連れ出してるみたいでごめんなさいね!あとご飯もありがとう!すごく助かってるわぁ!」
「そんなことないわよ〜!最近なんてうちに来るよりゆりが作りに行ってて通い妻してるんだから」
[通い妻]のフレーズに一気に赤くなる私
「「あらあら」」
2人にニヤニヤされるので「恥ずかしいからやめて///」と言うがさすがママ達は最強
そのあとも玄関先だというのに少し突っ込んだ話までされて
なんで快斗今いないのよー!!
心の中で助けを求めた
ガチャ
「か、母さんっ?!」
「お帰りー♪」
「帰ってたのかよ〜!……つーかゆりまで!」
私を見て再度少し驚く
「えへへ♪夜ご飯誘われちゃって」
そう言って千影ママの手伝いに戻る
「ニュースで騒いでたわよぉ?今夜は怪盗キッドの予告日だって。で?どうだったの?守備は」
「んま、まぁぼちぼち」
視線を泳がせながら言う快斗
「なぁんだ。キッドは別の泥棒に出し抜かれたってネットのニュース速報は何かの間違いなのね」
わざとらしくいう千影ママにムスッとした快斗はドサッと椅子に座る
「知ってて聞くなよ」
クスクス陰で笑ってると(笑うな)と言われる
「嘘つきは泥棒の始まりだぞ〜?」
満面の笑みでそう言う千影ママ
「元ファントムレディに言われたかねぇーな」