第30章 24
「で、ついて来ちゃったの」
「ほんっと快斗ってゆりの事となると」
ニヤニヤ頬杖ついてるのは青子
今日は青子とランチデートだったのだけど
快斗が無理矢理ついて来てしまった
「オメェがややこしい事言うからだろ」
まだムスッとしてる快斗
「あ、そういえばさっき言ってた人ってこの人?」
快斗にスマホの画面を見せる
[ハリー根津 マジック破りの名人。
今回のキッド撃退は根津さんの助言が功を奏した]
「マジック破りだと?!」
「あ!その人知ってるよ!お父さんから聞いた」
[通称ハリネズミ インチキ紛いの霊感商法などをズバズバ見抜いて、彼に挑んだ世界中の手品師はみんな返り討ちにあった。本日、来日予定]
「んじゃあ、もしかして中森警部もそのじいさんに会うのか?」
(うん)という青子の返事に快斗は一瞬フッ。と笑って、そしたら。と小さな箱?を取り出す
「だったら警部にこれ、プレゼントするよ」
「何これ」
「キッド撃退のお祝いだよ。そんな有名人に会うんだから少しくらいおしゃれさせてーだろ」
とウインクする快斗
「ふーん。ありがとう……ところで聞きたかったんだけど」
「なんだ?」
「その顔の絆創膏どうしたの?」
不思議そうにする青子
「あ、えっとそれは」
ちょっとしどろもどろになる私
「ははーん。さてはまぁた快斗がセクハラしてゆりに引っ掻かれたとか?」
「まぁそんなようなもんだよ」
苦笑いで返す快斗に(ちょっと!///)と言うと、お前が慌てるからだろって顔してジト目で見られた