第28章 23
「まぁ良かったよ。嫌われてなくて」
そう言って抱きしめてくる快斗に首を傾げる
「何言ってるの?パパは快斗のこと結構好きだよ?」
「そうかー?娘を攫った悪い怪盗だぜ?」
まぁ、悪いかは置いといて
怪盗なのは事実だから笑ってしまった
「フフッ。だってね?快斗と付き合う前にちょっと距離あったでしょ?、、その時なんてパパずっと快斗は来ないのかって何度も聞いてきたもん」
快斗は仲が良かったビリヤード仲間の盗一パパの息子なこともあって、盗一パパの話を良く2人でしてたし今もビリヤードゲームで良く盛り上がってる
「だといーけどよー。……ま、第一関門は突破出来たし?あとは、仕事の方だな」
そう言ってぽんっと音がしたと思ったらイエローの薔薇が一輪快斗の手に
「黄色?」
「そ。……この前予告状で花束使ったろ?その時に見つけたんだけど綺麗だなって」
そう言って手渡してくる
「……どんな意味?////」
絶対何かあるのはさすがにわかっていて
意味は分からなくてもすごく嬉しい
「知ってっか?イエローの薔薇は[愛]。一輪は[一目惚れ]または[貴方しかいない]」
きゅううっと胸が締め付けられて喜びが溢れる
「ありがとう。…私も同じ気持ちだよ」
「知ってるよ。もうゆりは俺の宝石箱から出れねーんだからな」
そう言って最上級の笑顔を向けてそっと手の甲に口付けを落とされた