第26章 22
「日曜日なのになんで起こすんだよ。まだ8時だぜ?」
あくび混じりでそう言う快斗
「休みの日もちゃんと起きて朝ごはん食べる様に見張っててって千影ママから言われてるから」
コーヒーを手渡し私も向かいに座る
「それにうちのママも心配してるんだよ?快斗1人でちゃんとご飯食べれてるのかって」
快斗はたまーに探りを入れる目的も含めて青子の家にご飯食べに行ったりするがそれ以外では私の家に来たりママのお裾分けを持って行ったり
こうやってた私が作りに来るのが最近は多いかもしれない
まだ眠そうな快斗を横目にテレビのリモコンを手に取りスイッチを押した
[鈴木財閥相談役、鈴木次郎吉氏がまたもやキッドに挑戦です]
「えっ…」
目を見開き完全に頭が覚醒したらしい快斗
怪盗キッドに告ぐ!!
貴殿が所望するビッグジュエル「紫紅の爪」
これを手中に収めたければ
我が挑戦を受けるがよい
ブルーパロット
「また鈴木財閥でございますね。しかも今夜来いと」
「あぁ、無茶苦茶言いやがるぜ」
「錦座4丁目……歩行者天国だね」
私はタブレットを見ながらそう言った
「お宝はパープルネイル。ミュールの爪先に、100カラットのアメジストか。」
「坊っちゃま。今回はあまりにも時間がなさすぎます。次の機会を待った方が「いーや!」」
「今日盗む!」
「できる限り面白いショーにしてこそ。怪盗キッドだろ?
それに鈴木の爺さんのヤマなら、ぜってぇあいつも来るはずだしな」
不敵な笑みを浮かべながら言う快斗に私は、はぁぁ。とため息をついた
「言うと思ったよ。ほーんとだ「だからちげーって」」
言い切る前に突っ込まれた
「んじゃま!とりあえず下見行くか!デートがてら」
突然手を掴み恋人繋ぎをする快斗
「仲がよろしゅうて何よりでございます」
何故か嬉しそうに言うジーちゃんに(行ってくるね♪)と言いギュッと握り返した