第24章 20
「…それはな、青子。明日は雨だからだ!」
そう言って顔を上げる青子パパ
お?!と一瞬目が見開く快斗は直ぐに元に戻る
「はぁ?」
意味がわかんないと言う顔をする青子
「奴は雨を待っていたんだよ!」
かっこよくそう言う青子パパ
「それって本当に警部が思いついたんですかー?」
ジト目で言う快斗に(こら!)と言うが気にされなかった
青子パパは、バレた!!って顔をして(当然じゃないか!)と顔を背けた
「これはわしが刑事としての勘だ!!」
もっと新聞で隠れてしまう青子パパ
そして青子によってどんどん追い詰められていく青子パパが何だか気の毒に思えた
「ほーんとにただの勘だったのね」
がっかりした青子に(いや!あの坊やが!)と口を滑らせた青子パパ
ぱっと快斗を見るとフッ。と一瞬笑ってもっとボロを出させようと思ったのか追及し始めるのを気にせずこそっと快斗のアイスと自分のアイスを交換した
次の日
「そんじゃっ!行ってらっしゃい!」
いつものように変装道具を整理して渡す
「おぅ。いっちょやってくっか!」
「マスク、大事に使ってよね」
「はぁーい」
気のない返事をして立ち去る快斗
その後ジーちゃんの変装を手伝い
そして今回は私も変装した
「ゆりさん、本当に宜しいのでしょうか?坊っちゃまにお教えしなくて」
「言ったら反対されるもの。それに今回はジーちゃんだけじゃ大変でしょ?」
そう言って模造品のベルトを変装したお腹に入れる
「ギリギリに伝えましょう」
声色を変えて太ったおばさん2人が出来上がる