第24章 20
ブルーパロット
快斗と一緒に倉庫にあった物を全てブルーパロットに運び出した
「話は既に快斗坊っちゃまも千影様から聞かれていると思いますが、ファントムレディ、つまり千影様はこれらの品を盗みたくて盗んだ訳ではなく、郷津がファントムレディの名を語り、龍馬のお宝を盗むと予告したからだそうです」
「ああー。母さんに大体のことは聞いてるよ」
拳銃を構える様にする快斗
「利用されてたってこと?」
私がそう聞くと(だろーな)と返事が返ってきた
「偽の予告状を出せば、ファントムレディは必ず盗みにくる。そしてわざとお宝を盗ませ、自分たちはその模造品を大量に作りこれは盗まれた本物だと、コレクター達を騙して売り捌いていた、、でも母さんはお宝が偽物だと見抜き警察に送り返していたってな」
「そして18年前、奴らは千影様を消そうと企んだ。しかし、そこに立ちはだかったのが……」
「盗一パパ、、」
「そー。俺の親父、黒羽盗一って訳だな」
「その通りです。盗一様は千影様を助け、その身を守る為に怪盗キッドとなられた。しかし20年近く経った今も奴らの子分達が同じやり方で私腹を肥やしていて」
「だから快斗に依頼したのね」
「そう言うこと」
頭にポンっと手を乗せられる
「モノは揃ってる。後はどうやってそいつらをはめるか、、だな」
心なしがワクワクしてるのが滲み出てる快斗
偽物は偽物としての楽しみがあるけど。お金儲けには納得いかないな。……物作り側の私からも今回は見過ごせない