第15章 14
「じゃ!ゆり!快斗!おやすみ!」
青子は家の近くになると走って先に家の中に行ってしまった。足取りは心なしか軽そうでそれにフフッ♪と思わず笑ってしまう
「さぁてと!……こっからは」
隣で歩く快斗はギュッと私の手を握る
「恋人の時間、もらってもいいよな?」
へへっと笑う快斗に(まったく)と言った私は多分満更でもない顔をしていたと思う
そのまま自分の家を通り過ぎ快斗の家へ
「一緒に風呂入るかー?」
「ば快斗///えっち///」
浮かれ気味な快斗をお風呂に押し込めた
ママにちょっとだけ遅くなるねと電話で伝えると[今日と明日はパパが出張だから大丈夫よ!快斗くんによろしくね!]と何も言ってないのに見透かされている気がして苦笑いをする
ガチャ
「ふぅー!ゆりも浴びるかー?」
(なんなら脱がせてやろーか?)とニヤニヤ寄ってくるので、(やっぱり帰ろっか)と笑顔で言って立ち上がる
「えっ?!おい!悪かったって!」
慌て出す快斗の両横腹に両手の人差し指を突き刺す
「うぎぇ!」
「快斗ー?今日はダメ。私の大事な幼馴染、青子をイライラさせた罰よ」
(そりゃないぜー)とがっくり項垂れる快斗
「明日ね!……その///泊まりに来てもいい?//」
恥ずかしくて下を向くと黙りこくる快斗
恥ずかしかったけどそっと顔を上げると真っ赤になって口元を抑えてる快斗は私を凝視している
「な、なんか言ってよ////」
「へっ?!/////……あ、あぁ///泊まる?お、おう」
しどろもどろになる快斗
そんな快斗がおかしくって笑ってしまう
「笑ってんじゃねーよ」
ジトーっと見てくるので背伸びしてそっと頬にキスした
「じゃあ、また明日ね?」
フリーズした快斗を置いて自分の家に帰る