第15章 14
日曜日
「ゆりー!ほら早く!」
玄関から青子にそう呼ばれるので急いで駆け降りる
「お待たせ青子!……あれ快斗はまた最後?」
「そうみたい。……本当に来てくれるかな?」
悲しそうにいう青子にキュッと締め付けられる思いをしながらも(大丈夫!きっと来るから)と笑顔で言う
「よ、よぉ。待たせたな」
玄関口で快斗が言うので(遅い)と言うと(悪りぃーな)とヘラっと笑った
「信じてたよ。、、来てくれるって」
私の手を握りながら嬉しそうに言う青子
思わず手を握り返す
「約束したじゃねーか。ばぁーか」
頭をぽりぽりしながらそっぽを向く快斗
「……よし!行こう!トロピカルランドへ♪」
青子と快斗がなんだか気まずそうだから
青子と握ってる手を引っ張り、反対側で快斗の腕にしがみついてママとパパに元気よく(行ってきまーす!)と声をかけた!
「ねぇー!!見てみて!ゾウさんだよ!」
キラキラする青子に(ロボットだよ)と辛辣な言葉を投げかける快斗そして見えないように私のお尻をそっと触るので脇腹を突く
「ロボットでもちゃーんと命吹き込んでるんですー」
「っつー!!わぁってるよ!…あぁっ!いってー」
次はお化け屋敷に入る
きゃー!とちょっと怖がる青子に(部屋が下がってるだけだろ)と冷めた視線を送る快斗
私もちょっと怖くて快斗の服の裾をギュッと握っていたのがバレないようにそっと手を離した
と思ったら青子にバレないようにその手を握りしめられる
思わず声が出そうになって快斗を見ると(シッ)と人差し指で口元に当てていた
このさっきから不機嫌な態度
わざとなのね
呆れ顔で見るとニシシッと笑っている快斗
その後着ぐるみに可愛いと言う青子に向かって(うわっあいつ汗くせっ)と言ったり
どんどん先に進んでしまう快斗に青子もだんだん腹が立ってきたみたい