第2章 2
前世の記憶は、、、、
多分私は20代後半まで生きて居たと思う
なぜそんな曖昧かと言うと死ぬ間際は何かの病気だったのかずっと病院のベッドの上だった
ある日すっごく眠たくなって目を閉じてそのままスーーっと息を引き取った様だ
そこに苦しみみたいなものはなく良かったなと思う(痛みの記憶がないだけかもしれないけど)
この世界に生まれ変わって今の年齢が14だから
前世の年齢も計算してもざっと30代
そりゃあ周りからは大人とかなんとか言われるよね
実際にはこの世の(ゆり)としても年相応の私も居るから精神年齢が30代って訳ではないんだろうけど
過去の私は病院で特にやる事もなく映画や、漫画をひたすら無心になって読んでた
その中の一つにこの世界[まじっく快斗]もあった
でも今快斗含め私たちは14歳
原作が始まるのは17歳
つまり本編が始まる前なのだ
授業中にも関わらずぐるぐると色んな事を考えて思わず小さなため息が出る
「なぁーゆり。やっぱりしんどいんじゃねぇーか?」
隣に座ってる快斗が先生にバレない様にこそっと話しかけてきた
その顔は本当に心配そうで
この人全然ポーカーフェイスじゃないよなぁと思いながらも
「大丈夫だよ。ちょっとあまりにも外の天気が良くてお昼寝気持ち良いだろうなって思ってたの」
そう言って笑って誤魔化したけどやっぱり納得いってない様子
「ゆりの大丈夫は1番信用なんねぇんだよ」
コツっと以前やられた手の甲で熱を測る様な仕草にまた心臓の高鳴りが
もうほんとにやめて、それ
ぎゅっと心臓を鷲掴みされた様な感覚に引きつりそうになるがグッと我慢する
いつからだろう
こんなにもこの男に恋焦がれて翻弄されてるのは
きっとあの時だ