【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】
第17章 意外な勧誘
始業式やその後の授業を受けた後、紬には違和感があった。
『(あれ?この後ってどうなるんだっけ・・・?)』
違和感に気づいたのはホームルームで相澤からインターンに関しての説明があった後だった。
今後の話の流れや新たに登場するはずのキャラクターの記憶が出てこないのだ。
『(前世の私はどこまで知っていたんだろう。ここから先を知らないだけなのか、記憶が薄れてるのか・・・)』
「おい、おい・・・紬?」
『!?!!!』
考え事をしながら寮へ向かって歩いていると視界いっぱいに轟の顔面が広がっていた。
『ち、近っ・・・』
「ああ、わりぃ。大丈夫か?」
『な、何っ!』
「話しかけても返事がねぇし、なんか朝から様子変だぞ。腹でも痛いのか?」
『いや〜、ちょっと考え事かな?』
「?なんで疑問系なんだ」
『へへっ、何ででしょう・・・』
轟のツッコミに困ったように笑う紬。
「相談なら乗れると思うが・・・」
『いやいや!相談するほど大層な考え事でもないから大丈夫!ありがとうね』
「そう、か」
友達を思っての提案に慌てて遠慮する紬の様子に、なぜかしょんぼりしている轟。
『ほんとに大丈夫だから!そんなしょんぼりしないでー』
「しょんぼりしてたか・・・?」
『無自覚かーい』
「オイ・・・」
『ん?』
「さっさと中入ってゴミだせや!!!!」
天然轟に振り回されていると寮の入り口で腕を組み仁王立ちをして鬼の形相でこちらを見ている爆豪がいた。
『は、はい!ただいまー!!!』
ただならぬ気配を察知した紬はすぐさま返事をして自室へ走って行った。
「何怒ってんだ」
「怒ってねぇよ!テメェもさっさとしやがれ!」
「・・・?」
爆豪はホヤホヤしている轟へも怒鳴りつけ、ズカズカと寮に入って行った。