【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】
第16章 個性の話
「ケンカして」
「謹慎〜〜〜!?」
「馬鹿じゃん!」
「ナンセンス!」
「バカかよ」
「骨頂〜〜〜」
翌朝、登校の準備を済ませて共有スペースへ向かうと黙々と掃除をしている緑谷と爆豪にA組生徒から驚きの声が上がっている。
「ちょっと紬聞いた!?」
『あ、ね、びっくり・・・』
「あれ?あんまり驚いてないね」
少し遠目からその光景を眺めていた紬に芦戸と葉隠が声をかける。
喧嘩の内容を知っていた紬は取り繕うような表情で返事をするも、葉隠に見透かされていた。
『いや〜、実は昨日ベランダ出てたら若干音が聞こえてね・・・』
「そっか、紬ちゃん猫だから耳がいいんだ!」
「よく2人の喧嘩ってわかったね〜」
『へ、部屋の中にいたら気づかなかったと思うんだけどね!』
何とかそれっぽい言い訳をして難を逃れた紬。
「じゃー掃除よろしくなー!」
切島が2人にそう声をかけると、生徒たちは一斉に寮を出た。
学校に着くと、入学式とは変わり始業式は参加できるようなので飯田の号令でグラウンドへ向かう。
「聞いたよA組ィィ!!!」
「!」
「二名!!そちら仮免落ちが二名も出たんだってええ!!?」
「B組物間!相変わらず気が触れてやがる!」
『うわぁ・・・』
夏休みを明けても変わらず絡んでくる物間。
どうやらB組は仮免試験を全員合格したようだ。
「オーイ、後ろ詰まってんだけど」
「すみません!さァさァ皆、私語は慎むんだ!迷惑がかかっているぞ!」
A組とB組のじゃれあい(?)に痺れを切らした後方の普通かから声がかかる。
「かっこ悪ィとこ見せてくれるなよ」
現れたのは心操だった。
『あ、おはよー心操くん!』
「おお、おはよ」
『なんかでっかくなったね』
「親戚のおばちゃんかよ・・・」
久しぶりの再会に挨拶を交わす2人。
「あいつら何か仲良くねぇ?」
「あー、体育祭の騎馬戦で同じチームだったらしいね」
「まじかよ、爆豪見たらキレんじゃね?」
「えー、爆豪がぁ?まっさかぁ」
紬と心操を見ていた上鳴と芦戸は謎の不安を覚えていた。