【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】
第16章 個性の話
爆豪らしからぬ発言に頭がパニック状態の緑谷は紬からの言葉になんとか返事をしたものの、わけもわからず部屋へ帰って行った。
「・・・。今回のことも、試験の結果も、わかってたんか」
『えっ・・・』
共有スペースに残った爆豪は紬に問いかける。
「全部分かってて言わなかったんか」
『ち、ちが!・・・試験のことは、見えたとか無かったよ。今回の件は・・・。勝己が出久を呼び出す声が聞こえたから、それがきっかけだと思う』
実は全部知っていた。
知っていて口を出しても、あの時の爆豪は変わらなかったはず。
紬はそう思い込むことにして内心罪悪感でいっぱいになりながらも説明をする紬。
「・・・さっき言った通りだ」
『え?』
「てめぇの、その力があろうがなかろうが、俺は強くなってお前を守る・・・。もうあんなヘマはしねぇ。俺がNo.1になんだ」
『!うん、ありがとう・・・』
「あとな」
『ん?』
「あのハゲには死んでも連絡先なんか教えんじゃねーぞ!!」
『え?そこ?』
「ぜってーだ!わぁったな!?」
突然思い出したように叫び出すと頬を赤らめながら共有スペースから去っていく爆豪。
『な、なに・・・。ほんと・・・』
シリアス展開からいきなりの方向転換に紬まだ顔が真っ赤になっていた。