第15章 試験！

『勝己！こっち！』
「わぁーっとるわ！てかテメーら何でついてきてんだ！？」
「「何となくー！」」

瓦礫の山を越えて気配の多そうな場所へ向かう二人だったが、そこには何故か切島と上鳴がついてきていた。

「腕を怪我したの！」
「助けてくれ！痛い！」

『だ、大丈夫ですか！？いまーーー「うるせぇ！！自分で助かれや！！」・・・！！！』

「「はぁぁぁあ！！！？？？」」

早速救助者を発見するも、爆豪の心無い声に驚愕する一同。

「自己流貫きすぎだろ！」
「すげぇ大怪我してるかもしんねぇだろ！！」

『もー、とりあえず怪我の状態確認して、ほんとに大丈夫そうなら安全な場所まで誘導でしょ！』

「ケッ！」






『次！こっちから声ー・・・ぎゃっ！』
「おお！？紬！？！？」
「ッチ・・・。シナリオか」
「紬ー！？大丈夫かー！！？？」

瓦礫の山から声を聞き分け引き続き救助を続ける紬は爆豪達に呼びかけるが、突然の爆発に吹っ飛ばされる。


『ってて・・・。大丈夫！瓦礫のバランス変わってるから気をつけて！』

「よかったー・・・っておい、爆豪！？」
「あ？」
「どこいくんだ爆豪！！」

紬の声を確認して安心している二人を他所に、進行方向を変える爆豪。

「この爆発・・・。ヴィランが出てきてんだろ。行くんだよ」
『ま、待って！！』
「あ"あ"！？」

『声と気配の感じから多分ここから結構離れてる！私たちの周り他のヒーローあんまりいないから、とりあえず近くの人たち助けてからにしよ！？』

「・・・」
「おお・・・」
「何アレ？あんな素直だったっけ？」

紬の説得に納得したのか、無言で向きを変える爆豪に驚愕する切島と上鳴だった。