第7章 花言葉
ミツバが江戸へ向かう日
家を出る前つばきの手を取り
「本当に好きになった相手と幸せになってね」と言ってきた
それはまるでつばきが土方と幸せになってほしいと願っているようだった
嗚呼、気づいていたんだ…。私が土方さんを好いていることを…。
昔から自分の幸せよりも人の幸せを願う人
つばきは「ミツバ姉こそちゃんと幸せになってください!」
つばきは涙を浮かべながらミツバの手をぎゅっと握った
本当はミツバ姉が土方さんと一緒になれたらよかったのに…その涙だった
好きな人が被ってしまったとしてもつばきはミツバの幸せを願いたかった
本当の姉ような存在だったからミツバが大好きだったから
「ミツバ姉ありがとう…。私ミツバ姉を思う気持ちも変わらないですよ…。」
お墓に手を添えながらミツバの優しさを思い出しながら話すつばきだった
そろそろ団子屋に働きに行かなくてはならい時間になった
また着ます。と言い沖田家の墓を後にした
ジニアの花言葉は絆、遠い友を思う、いつまでも変わらない心、幸福
ミツバに送りたかった言葉だった