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【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第21章 影に隠した秘密


そして放課後。

私はカバンを持って、ツッキーと山口くんに声を掛けた。


『私、今日用事があるから先に帰るね!』

「うん、じゃあね!」

「また明日」

『また明日ねー!』




学校を出て、仙台市総合運動公園へ向かう。
近くのバス停から1本で行けるらしい。


バスに揺られていると、お母さんからLINEが入った。

〈昨日も話したけど、今日から来週の火曜までお父さんと一緒に翼佐と美羽の様子見に東京行ってくるからね〉

〈今日はアサちゃんたちも遅いって言ってたから夕飯は飛雄と食べて〉


お母さんたち今日から東京か、いいなあ。
2人とも元気にしてるかな、私も会いたい。

最後に会ったのは一与さんのお葬式だ。あの時も久しぶりに会ったけど、お互いに楽しく話せる状態じゃなかった上に2人は仕事が忙しくてすぐに東京に帰っちゃったんだよな。




到着して球技場へ向かうと、体育館の中には審判服を身に纏った人たちが10人ほどいた。少人数とは聞いていたけど本当に少ない。私入って大丈夫なのかな…。


「おや?どうかしたのかい?」


振り返ると、そこには同じく審判服を着た30代くらいの男性が立っていた。


『あっ、邪魔をしてしまってすみません』

「邪魔だなんてそんな…何か用事かな?」

『はい、私今日審判講習会の見学に来た鈴木美里と申します』

「おぉキミか、高校生の!話は聞いてるよ、中へどうぞ」

『はい、失礼します!』



私はその人の後に続いて中へと入った。

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