【今昔夢物語】進撃の巨人×リヴァイ 裏・アブノーマル
第4章 調査兵団所属女医 前編
「は〜い、じゃあ次の方
えぇっと…次は…、ジャンさ〜んジャン・キルシュタインさ〜ん
どうぞ」
調査兵団の軍医として勤務を始めて半年。
#NAME1は兵団唯一の医師として、務めを果たしていた。
代々医師の家系に生まれついたこともあり、当たり前のように医師の道を選んだ#NAME1。
しかし、6年学んだ医学、そして受けた国家試験はどれも#NAME1の知識欲、飽くなき探究心を満たすものではなかった。
#NAME1の生まれ故郷であるウォールシーナ内には多くの貴族が住み、診察といっても健康維持のための健康診断や、食べ過ぎ・飲み過ぎによる生活習慣病や肝臓の病気などのケアがほとんど。
もっと、「生きている」実感を、毎日感じられる場所を欲していた。
そんな矢先に出会ったのが調査兵団教官のキース・シャーディス。
ボランティアで地下街の子ども達に無料診察を行なっていた際に出会った。
スキンヘッドで、口も悪い、一見とんでもない荒くれ教官だった。
しかし、壁内人類の行く末を憂い、そしてどこか人間臭さのある憎めない人だった。
「貴様は、地下街の子ども相手にずいぶんと丁寧な診察をするんだな…」
感心した様子で#NAME1に声をかけてきた。
スキンヘッドにギョロリとした目つき。
キースの風貌にギョッとした#NAME1は、
「は…はぁ…」
と気のない返事でやりすごそうとした。
しかし、そんな#NAME1の塩対応を物ともせず診察を続けた。
「調査兵団の軍医になる気はないか?」
調査兵団…
#NAME1の中で、何かが小さくプチプチっと明るく弾ける音がした。
「調査…兵団…?」
もちろん#NAME1もその存在はよく知っていた。
一般的には税金の無駄遣いだとか、散々な言われようなのは知っていた。
しかし、#NAME1の兵団へのイメージは
入団後の生存率が極めて低いながらも、果敢に壁外の世界を知るために出張っていく、勇敢な兵団。
しかも…団長から兵長割とイケメンの多い兵団♡
というものだった。
この狭い壁の中で、外の世界を知らずに死んでいく…
そんなのつまんないなぁ…と口には出せずとも、ずっと言いようのない退屈の中で生きてきた。
調査兵団の存在を知った時には、世界が開けるような気持ちがしたものだ。