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現代版おとぎ話

第3章 かぐや姫〜メンズは全部私のもの


まぁ、柚莉愛が付き合ってるんだから私がとやかく言う筋合いもないか。そう思って私は目を瞑ることにしたのだ、夏休みも過ぎて1ヶ月経った頃にまたしても衝撃的な光景を見てしまう。

それは授業の移動の時だった。
次は自然界の歴史の授業なので上の階に行くべく私は荷物を持って階段を駆け上がった。すると柚莉愛が目に入ったのだがまた違う男子と腕を組んでいたのだ。
「柚莉愛!?あれ?新井先輩とは?」
「えー。知らないよぉー。塚本くんちょっと待っててね。」
柚莉愛はそう言って私の耳元でトンデモ発言を囁いた。
「だぁて二股してたほうがゾクゾクして快感なんだもん。」
「ちょっとそれってー。」
「じゃあねぇ。」
柚莉愛は塚本君と腕を組んで廊下を駆け抜けて行った。

塚本君は同じ学年で野球サークルに入っているため体がガッチリしている。

二股ってことは新井先輩はこのことを知らない?かわいそうに思うわた私はお昼の時に学食で新井先輩に告げてみたのだ。

「あの、新井先輩ちょっといいですか?」
「あー沙希さんか。なんすか?」
「突然すみませんけど、柚莉愛は二股してますよ。」
私の発言に学食にいたみんながどよめいた。

「何を急に言ったかと思えば?そんなはずないじゃないですかー?」
「私にはわかるんです。幼馴染みでよく見ていました。昔っから柚莉愛は人のものを平気で盗む子です。好きな子もそうだしクラスの子の持ち物を盗んであたかも自分のものの如く見せびらかしたりするような子ですよ?それに柚莉愛が言ったんです。二股をしてるとゾクゾクするって。私はそれを聞かされて流石に吐き気がしました。このことになんとも思わないんですか?」
私が必死に訴えるも新井先輩は聞く耳を持ってくれない。
「いくら後輩だからって嘘ついちゃダメでしょ!!!」
するとそこに塚本君が私たちの方にやってきた。
「その話って本当なんですか?」
「塚本君なら信じてくれるよね。だって柚莉愛はー。」
私がそう言いかけると今にも泣きそうな柚莉愛が私の後ろに立っていた。
「沙希ちゃんのことずっと友達だと思ってたのに言いがかりはよしてよね。それに柚莉愛がかわいいから妬んでるんでしょー?沙希ちゃんだって彼氏いるくせに。だって柚莉愛の方が100倍かわいいんだもん。地味な沙希ちゃんとは違うもん。」
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