第11章 休日
顔を上げた仁花の目には涙が溜まっていた。
「うぇっ?!どどどどうしたの?!」
私は慌てて仁花に声をかけた。
「だってぇ、だってぇ、」
「うん?」
「の頑張りが1つ実を結んだってことでしょぉお」
仁花は、目に涙を溜めながらそう言った。
まだこの恋は実っていない。
それでも、仁花に言われて気が付いた。
毎朝、顔を洗ったり朝ごはんを食べたり、部活へ行ったり学校へ行ったり。
そんな影山くんにとっての日常の当たり前に、私との挨拶は含まれ始めているのかもしれない。
つまり自分は、
この恋は、
1歩、前進していたのだ。