第23章 私は
「えっ、」
「マネージャーやる時、いつも楽しそうにしてんだろ。
この間の練習試合の話も楽しそうにしてたじゃねーか。」
「う、うん、」
「本当はマネージャーやりたいんだろ」
何故か少し苦しそうに影山くんは言う。
「で、でも、及川さんが…」
「……なんで及川さんなんだよ!!」
少し声を荒らげて影山くんは言った。
ビクッと肩を揺らすと、影山くんは真剣な面持ちで言う。
「お前はどうしたいんだよ。」
真剣にこちらを見る影山くん。
うっすらと青い綺麗な瞳に、吸い込まれそうになる。
「わ、私は……」
おどおどとした私に対して、影山くんは真剣に私の言葉を待っている。
「…ほ、本当はマネージャーやりたい。
初めて応援に行った時、部活動にこんなに熱中する人達を見るのは初めてだった。
そんな人たちを、もっと近くで見てみたいと思った。
力になりたいと思った。
できることなら、一緒に闘いたいと思った。
仮入部に行く度、その気持ちがどんどん大きくなるの。」
声を震わせながら、私は一生懸命一つ一つ言葉を紡いだ。
「だけど……」と、繋げようとした時、黙っていた影山くんは口を開いた。
「…青城に負けた時、俺はお前に救われた。
お前のおかげで前を向けたんだ。
また俺が間違えたとき、お前が正してほしい。
だからさん、マネージャーやれよ。」
「……!!」
真剣な面持ちでそう言う影山くんに、私はドクンと心臓を高く鳴らした。
「で、でも、どうしたら……」
「言えばいいじゃねーか」
「えっ」
影山くんは、当然だろと言わんばかりの顔で頭にハテナを浮かべながら言う。そんな影山くんを見て、日向くんにそっくりだ、と思いふふっと笑う。
そして、
「私、言ってみる!」
そう宣言し、携帯電話を開いた。