第2章 ホワイトクリスマス
「ちょっと!カカシ先生からも何か言ってよ…盛大に勘違いされちゃってるよ…」
「んー?まぁいいんじゃない、クリスマスイブだし」
「理由になってねぇしカカシ先生ってこういうイベント楽しむタイプなんすね」
シカマル君がごもっともなことを返す
「やーん、楓、後日詳しく聞かせてね??ほらシカマル!チョウジ!行くわよ!!!」
「楓ちゃーん!デート頑張ってねー!」
チョウジ君が大きな声でそういうと周りの人も私たちの方を見る
(こ、これはずかしすぎる…なんでカカシ先生は平気なの…)
「カカシ先生、浮かれすぎです。」
「ははっ、ごめんごめん。今日の楓可愛くって自慢したいんだよ。クリスマスが終わったらまた先生と生徒に戻るからさ。大目に見てよ」
「…むぅ。」
クリスマスというイベントが今の私たちの距離を作っている
(先生と生徒かぁ…)
もうちょっとだけ、私も早く生まれてきたかったな。
カカシ先生と同じくらいの年に生まれていたら、
私はカカシ先生の彼女になれたのかな?
ちょっとだけ切なくなりポケットの中の手をきゅっと握り直す
「ん?どうした?」
「ううん、ちょっとだけ考え事しちゃったの。」
「…なんとなくわかるよ。多分オレと同じこと考えてる気がする。」
カカシ先生はそういうとポケットの中の手を離し、指を絡め恋人繋ぎをした
「…か、カカシ先生……ちょ、ちょっとやりすぎ…っ」
「でも、元気出たでしょ?」
カカシ先生にはなんでもお見通しだ
私がこういう先生からの愛情がとても嬉しくて喜ぶことも
きっと私の本当の気持ちも
伝わってしまっているのだと思う。
「…カカシ先生、ありがとう。」
「こちらこそ。」