第2章 ホワイトクリスマス
クリスマスマーケットに着くとあまり見たことがない食べ物や飲み物も売っていた
「可愛い!ジンジャークッキーだって!ジンジャー?ってなんだろう?……生姜?生姜のクッキーだって!カカシ先生!見てみて!」
「はぐれるぞ、ちょっと待ちなさいって」
「これ食べてみたい、ダメ?」
「いいよ。まとめて買って、後で座って食べようか」
「そうする!!」
キラキラと輝く屋台には本当にたくさんのものが売られていた
「この大きな靴下はなんだろ?誰用?」
「うーん、ここに説明書いてあるな、プレゼントを入れるんだって」
「えぇっ、靴下に?なんでなんだろう?…あ!みて!これはなーに!?」
「切り株?…の形のケーキ?」
「ぶ、ぶっしゅ…どのえ…??難しい名前だ…なんで切り株なんだろう?でもこれはダメだね」
「ん?食べてみたくないの?」
「カカシ先生甘いの苦手だから、一緒に食べられるのがいいなぁって。」
「遠慮なんかしなくていいのに。美味しそうに食べる楓を眺めるのも結構幸せなんだよ?」
「一緒がいいの!」
側から見たら私たちは恋人に見えるのかな?それとも兄妹?
楽しそうなカカシ先生の横顔は本当にかっこよくて、ふとした時につい見つめてしまう
「楓、これみて。」
「わぁ、なにこれ!?」
ガラス玉の中に雪だるまを作っているくまが2匹立っている置きものをカカシ先生が持ち上げた
ひっくり返してから戻すとガラス玉の中で雪が降る
「スノードームだって。なんか楓の忍術に似てるね。いつも花びらに囲まれててさ。」
「そんな、私の忍術はこんなに綺麗じゃないよ。すごいなぁこれずっと見ていられるね!2匹のクマちゃんもすごく可愛い!」
「欲しい?」
「えっ、いいよ!高そうだもん…見てるだけで十分。」
「そっか。すみません、これ一つください」
「えぇっ!?聞いてた!?」
「…そんな欲しそうな顔して、買わない彼氏がいる?」
(か、かか、彼氏!?)
そうか、クリスマスイブなのだ
今日は、クリスマスイブ…
赤くなる頬を抑えるように冷たくなった両手で頬を包む
「カカシ先生、ありがとう」
「どういたしまして。家帰ったら飾ろうな。」