第7章 She is pearl of me 25.8 ❦
(なんか...変?なのぉ)
抱きつく侑士は、体重をかけないよう、それでもピタリと体を重ね合わせている。
下腹部で感じる心音のような蠢きに、不思議、と目を閉じる。
その瞬間の痛みは、割くような、切るようなものがあったが、案外一瞬だった。
「ぁ、うっ」
耳元で聞こえた侑士の声。
「ゆうっ!?」
どうしたの?と髪を耳に掛けると、ゆっくりと上体を上げた。
はぁ、と息をついた額には汗がにじんでいる。
一瞬歪んだ眉根。
深く息を吐くと、髪をかきあげた。
「なぁ」
ゆっくりとまた布団に手をつくと、きゅ、と寄せられた眉根。
その苦悩そうな顔にさえ、色気を感じる。
「わざとか?」
はら、と落ちた侑士の一筋の髪を耳にかけながら、真珠は首を傾げた。
「さっきから、そん...」
んう、と唇を噛んで一度、きつく閉じた目が開く。
「締めすぎや」
「えっ?あ、え?えっと、ご、ごめん」
徐々に赤くなっていく顔を隠す真珠。
「息吐いて、力、抜いとき」
うん、と頷き、辺りを忙しなく見る真珠の頬を撫でる。
どこか虚ろ気な瞳で、ゆっくりとした呼吸の真珠が真上へと腕を伸ばした。
「もう一回、ギュって、して...?」
「ん、」
抱きつくと、頭を抱えるようにして抱き締めてくれた。
「動くで」
「うん」
首に回していた腕を、ゆっくりと腕の下から背中にかけると、緩やかに動き始める。
「あっアッ」
「ん、」
「んんっ!」
徐々に力が籠っていく侑士の腕に抱かれ、アッアッ、と真珠の喉が反った。
「ハッハッ!っぁ、くっ!」
ギリ、と侑士の奥歯が軋んだ。
ぐ、と強く押し付けられる手首。
「っあ、あっ...」
僅かに開いた藍色の瞳孔が煌めくと、倒れるように覆い被さる大きな体に抱き竦められる。
「イ、クッ」
出るっ、と加減のない力で抱く腕の中で揺すぶられる。
「マ、コト」
苦しげな、泣き声にも聞こえる声に、広い背中を抱き寄せた。
「っアア!」
ギリ、と耳元で聞こえたのは、歯の軋み。
そこからピクリとも動かない侑士は、ハッハッ、と幾度も深く吐く息で、待ってな、と微かに言った。