第3章 12歳年下の彼
全部まとめて買うから、
安くして欲しいと。
お値段の値引きの交渉までしてくれて…。
ひとしきりの物は…、
ここで買う事になったけど。
掃除機、洗濯機、電子レンジ……炊飯器。
後は…、これからの季節に必要になる
暖房器具は…、エアコンがあるし。
今…自分の部屋でテーブルとして
使っているこたつを
持って行くつもりにしている。
そう言えば…テレビがない事に気が付いた。
「あの…港斗さ…
じゃなかった、港斗君…。
その…、テレビは…どうするの?」
『テレビは…僕が
この前新しいのを買って、
家で遊んでるのを、
引っ越し祝いに差し上げますよ。
全然まだ、新しいので、見る分には
問題ないと思いますよ?
ああ、これの1つ前の型のやつですね』
そう言って、港斗が指さしているのは
有名メーカ―の50インチのテレビで。
割といいお値段のテレビだが、
型落ちだから気にしなくていいと言われて。
『まだ…潰れないし、観れるけど
僕の身体は1つなので…2つのテレビは
部屋には要りませんから…、
貰って貰えた方が…助かる位ですよ…』
「でも…何だか…テレビを頂くのは…
申し訳ない気がしてしまう…んだけど…」
『でも…あっても、使ってないので
巴さんに貰って貰えるなら。
その方が…うちの
あのテレビも浮かばれますよ』
そう言われてしまって、
テレビを彼に貰う方向で
話が…勝手に纏まってしまって居て。
その後は…IKEAで…お皿とか、
カーテンとか…を買って。
今日買った物は港斗さんが、
来週の引っ越しの時に
知っている人に軽トラを借りて
今日買った物も詰んで、
持って来てくれるそうなので。
ありがたく…
その彼の申し出に甘える事にした。
その日のデートはそれで
お開きになったので、
そのままいつものジムまで送って貰って。