第2章 割の悪いアルバイト
トワイライトクルーズの
受け付けの始まる時間になるからと。
そのまま、そこから移動したのだけども。
この店は気になって居た店なのでと
ここの支払いはさせて貰えなかった。
さっき巴さんに
貰ったお金ありますからと。
そんな風に言われて、
支払いをさせて貰えなかったのだけど。
ママ活の事を調べていた時に、
お金はそんなに目的じゃなくて
後腐れのない…身体の関係を目的にして
ママ活をしてる男性も居るのだとは…。
ネットで調べていた時に…出て来て居たけど。
あまりにも…今日のデートを振り返っても。
彼にとって割の悪いアルバイトな様な、
そんな気がしてしまって
仕方がないのだけど。
この目の前が海の商業施設には
何度か来た事があるが。
この建物の1階にクルーズ船の
チケット販売と受付をしている
場所があるのは、何度も来てるのに
この辺りは海を見て停泊している
船ばかり見てるから気が付かなかったな。
トワイライトクルーズの出航時間が
17時なのであって、
船にはそれよりも
30分前に乗船できるらしく。
受け付けの手続きをして、
港に停泊している
クルーズ船に2人で乗り込んだ。
エントランスホールでは、
ピアノとフルートの生演奏で
乗客を迎えてくれる感じで。
豪華な……、印象を受けるのだが。
特にこの船にはドレスコードは無いので。
乗っている乗客たちは、
TシャツにGパンのカジュアルな装いだ。
まだ出航までには時間があるし。
とりあえず…展望デッキに出ますかと。
そう港斗から声を掛けられて。
クルーズ船の展望デッキに出た。
広々とした展望デッキは、
白い船体に映える、温かみのある
ウッドデッキになっていて。
このクルーズ船では、
船上ウエディングも
貸し切りにして出来るのだそうだ。
『やっぱり、女性は船上ウエディングに
憧れたりする物ですか?』
「どうでしょうか?
私は…この年齢ですし、
8年、付き合って居た男性とは、
結婚をしそびれてしまった女なので…」