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12歳年下の彼に溺愛される話

第1章 『私』と『彼』との馴れ初めの話



その日、生田さんと別れた後も
生田さんは何も悪くないのに
謝罪のLINEが来ていて。
私は気にしてないので、
大丈夫ですよと返事をして置いた。

そんなスイパラでの一件があった、
その次の週の土曜日に。

一緒に観たいと思って居た映画を
生田さんと一緒に観て。
その映画館のある、商業施設で
私の驕りでランチをして。

そのまま…、海沿いのプロムナードを
夏の潮風を感じながら歩いていると。

食後の腹ごなしと言われたが。

これじゃあ…まるで…

デートみたいだなって。

隣の彼の横顔を見ながら、
巴はぼんやりと考えていて。

この辺りは…

ランチクルーズや

ティークルーズをしている、

クルーズ船が停泊したりする場所で。

『巴さんは…、こう言う感じの
クルーズ船とかって乗った事ありますか?』

いいえと…私が…首を左右に振ると。

「いえ……私が乗った事あるのは、
こう言うのじゃなくて…、
そっちから出航してる。
港巡りの船…ぐらい…ですね…、
それも乗ったのは、
小学校の社会見学で…ですけど…ね」

『あ、じゃあ、乗ります?
流石にクルーズ船は今から…
乗りませんか?とは言いにくいですけど。
地元過ぎて乗らない、港巡りどうですか?』

港巡りが出来る、港の中を
40分程かけて巡るコースの遊覧船は。

1時間毎に出航しているので、
予約も不要で乗れるから。
15分発の船は出てしまって居るので。
45分発の方の船には空きもあるから。

大人1500円の料金を支払って。

ちょっとした、クルージングを楽しむ。

遊覧船の展望デッキで、
潮風に乱れる髪を押さえながら。
背中を船のデッキの手すりに預けて
そこに立って居るだけで。

生田さんは…、何とも絵になるイケメンで。
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