第4章 温もり
俺は余計なことをしなおように、爺さんを睨みつけ言う。
狐妖怪「今後同じような真似を、したらお前を殺す」
爺さんは震えて、俺に頭を下げて言う。
爺さん「すいやせん旦那、でもワシは死なない鏡が消滅するまで生き返ります」
この爺さんは鏡が心臓ってわけか、なるほど。
爺さんは木の芽を口に入れて、俺に不思議な顔をして質問をしてきた。
爺さん「旦那はあんずちゃんのこと好きなんで?」
見透かされた、この老いぼれ爺いになにが分かる。
狐妖怪「お前に何が分かる、ほっとけ」
爺さんは木の芽を食べ終わると、鏡の中に消えた。
俺は鏡を見つめて思い出していた、昔のことを。